宝物の地方都市

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日のお休みに、3年越しで行けなかった、山口県に新幹線+レンタカーで行ってきました。

萩市は山陰の海に面した人口5万人の小さな地方都市で、とてもイメージの良い街です。

車で着いて、お城の近くの駐車場に停めて旧市街をぶらぶら歩きだすと、ゆっくりした時間となぜか暖かい雰囲気がします。

新しいホテルを除けば、建物が2階建てまでの木造が多く、車が少なく皆さんがゆっくり歩いているせいだと思います。

町の中で住宅の敷地内は勿論、広場や道路脇に、蜜柑の木が沢山植わっています。

日本海に面しているにもかかわらず、暖流の影響で温暖な気候なのでしょう。

昔は夏蜜柑の木がお家に2~3本あると、その家の経済状況が良くなって、子供を学校に行かせることができたと、ボランティアで解説をしている方が、説明をしてくれました。

そんな萩市辺りは毛利家の長州藩の本拠地になり、吉田松陰、桂小五郎、高杉晋作、伊藤博文などの日本の近代化に貢献した人物をたくさん輩出しました。

志を持った人達の中心となる松下村塾(松下邨塾)の建物を見ると、小さな木造の平屋建てでした。

日本の中心から遠く離れた場所で、多くの人と学んだり、夜を徹して議論を戦わせたのでしょうね。

大きな産業もなく、決して豊かな土地でもなかったと思うのですが、そういった文化をはぐくむ土壌がどこから来るのでしょうか。

400年の歴史のある、豪商 菊谷家住宅で何を聞いてもすぐに説明をしてくれた、清楚な女性に聞くと、『萩市は漁業くらいしか産業が無く、若い人は都会に働きに出ます。 私も都会から戻ってきたのです』

 

お隣の長門市も、いくつか行きたいところが有りました。

金子みすゞは、小学校の教科書にも出てくる、心に響く詩人ですね。

記念館には、当時の家やお店を再現して、彼女の不遇な一生の出来事や作品を丁寧に展示してあります。

自然豊かで優しさいっぱいの詩を、たくさん残しました。

その記念館のある仙崎は”焼きぬき”と呼ばれる蒲鉾で有名で、とても美味しかったです。

そこから車で20分ほど走って、青海島に”くじら資料館”があります。

小さな建物ですが、昔はこのあたりで鯨を追いこんで捕っていた資料(古式捕鯨)が展示してあります。

館にいた日焼けたお年寄りが、『石油を取るまでは欧米の国々も、貴重な油を取るために捕鯨をしていたのだけれど』    『ペリーの黒船の目的も、捕鯨船の補給基地確保のためだったのになーー今は日本が悪いことをしているような・・・』

駆け足で回りましたが、もう一度来てみたい所です。

日本の地方には、他にもこういった”宝物だらけの都市”がいっぱい有りますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2件のコメント

  1. それはすごいですね。 アナログというかスローライフな文学の世界と、デジタルなせわしないグーグルと。

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