京都市立芸術大学

 京都の西山の麓に、京都芸大が有ります。 明治の初めにできた画学校が始まりで、日本で最も古い芸術大学です。 今から40年前に京都の街中から、手狭になった美術学部と音楽学部を合わせてこの場所に移転してきました。 近くには学生のマンションなども出来て、少し若い人が増えたのですが、続いて他の施設などは周辺にできなかったので、全体としては発展しませんでした。 しかし山里の自然環境の良い場所に、大きな敷地面積を取る事が出来たので環境面では良い場所でした。 以前には九州からお母さんに連れられた、音楽部に合格されたお嬢さんを案内した事が有り、繁華街から離れて静かな環境を喜んでおられました。

 ところが施設が老朽化したので耐震化が必要、山麓でもありバリアフリー化が困難、交通の便が悪く他分野との交流がやりづらい、などで来年2023年に京都駅東側(土地面積では半分ほどの場所)に移転する事になっています。 何か「箱モノを作りたい病」みたいな物が暗躍したのでなければよいですが。。。
移転した後には、何ができるのかまだ分かりません。 

 先週末にキャンパス内で生徒さんの作品展をやっていたので、家から歩いて見せてもらいに行きました。 絵画彫刻工芸といろいろな分野で若い人の作品に触れることが出来ました。 中には粗削りでも、力強さの感じられる作品も多くて楽しめました。 積極的に自分のインスタを作品横に提示している人も有りました。 またアジアの国から、沢山の留学生の人もいるようです。

 キャンパスを回っていて、30年ほど前にサンフランシスコのはずれにある港に行った時の事を思い出しました。 そこは以前は海軍の施設だったのですが、古くなった建物設備なので移転し、再利用として芸術家にとても安い値段で貸している場所でした。 もちろん作品などの審査が有り、無名でも真面目に芸術の制作活動をしている人だけが入ることが出来ました。 私の知り合いがそこに入居して、アトリエとして、またその地区で合同の作品展を開いたりしていました。 そこで苦労しながら努力していた彼は、今では大学の先生にまでなって自らの製作だけでなく、若い人達の指導もしています。 そんな、未来の可能性の為に跡地が使われて、地域にも賑わいが出来たらよいなと思いました。

3件のコメント

  1. 京都は学生の街、色々な経歴で色々な才能を持つ学生さんが集まってくるイメージです。
    街と自然がうまく折り合って そういった若い人の才能が一層羽ばたけば、日本も捨てたもんじゃない国になるのかなと思います。 :)

  2. 京都造形芸術大学が京都芸術大学に名称が変わってから
    戸惑う時があります。
    京都市立大学は、京芸の呼び名で親しみがありますね。
    移転は少し残念です。

  3. 京都駅は深夜になると
    お店もあまり無いし時間をつぶすのに
    不便でしたが、大学が出来るなら
    活気が出そうですね。
    学校は静かで自然の多い場所の方が
    良いと思いますが。

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