島の風景

　10代の時にはバイクに乗って、遠くの地でユースホステルか野宿をして、長い旅を続けたいと願っていました。　でも社会人になりまた家族を持って、そんな事は「時間的にも経済的にも」全く出来ずに来ました。　　年を取ると今度は、「バイクに乗って長い旅」は体力的に無理となりました。

　まぁそんな寂しい事を考えるより、少しでもその「行きたいところ」へ「いける形で」で行動に起こす事。　幸い数名の少しだけ私より若い人たちが、ほって置けない気持ちかどうか一緒に行く事になりました。　ちょっとゆっくりした時間で、食べたり、ぺちゃくちゃお喋りしたり、転寝したり、トランプしたり、良い時間を持てました。　そう今回はアウトドア関係のSNSで見た情報に釣られて、遠くへ行ってみました。

　幸いお天気はずっと良くて、暑さも気温は別としても、気持ちの良い風が吹き抜けていました。　いやむしろ200数十メートルの稜線を歩いていると、風が強すぎて身体が持って行かれ、写真を撮る時にもずいぶん苦労をしました。　

　空の色は、少し薄い青色がどこまでも続いています。　海の色は深い藍色をして、豊かさを感じさせます。　名前は知らない花が咲いて、昆虫も飛び出して、二羽の燕も私達のまわりを飛び回ってくれます。　遠くに見える島の山には雲がかかってきましたが、それも綺麗な絵の様です。　遠くの白い灯台がどうしても絶対必要な風景の一つです。

　永い時間ゆっくりと歩きながら、時々立ち止まって眺めていると、不思議と笑顔になれる時間でした。